こんにちは。2023年に生活費の記事を書いてから3年、ほとんど全部の値段が上がって、中でも家賃が一番キツいなぁと感じている吉田です。

あの記事は今でも検索から読まれているんですが、さすがに数字が古くなってきました。なので2026年10月の数字で、デュッセルドルフの生活費を計算し直してみます。前回と同じく、飲食店で働く人の家族と、一人暮らしの2パターンです。

それでは行ってみましょー!!

先に結論

  • 4人家族(大人2人、子ども2人、飲食店勤務の片働き)だと、決まった支払いのあとに残るのは月に約430ユーロ。服や日用品、外食まで入れると、貯金に回せるのは0〜100ユーロくらい
  • パートナーがパートで月1000ユーロ(手取り)稼ぐ共働きなら、決まった支払いのあとに約1370ユーロ。貯金に回せるのは200〜500ユーロくらい
  • 一人暮らし(20代、飲食店勤務)だと、決まった支払いのあとに約800ユーロ。実際に貯金できるのは200〜400ユーロくらい
  • 2023年からほぼ全部上がったけど、一番重いのは家賃

4人家族の場合

家族の数字は、わが家の実際の支出を参考にしています。収入は、飲食店で働く人を想定しました。

パートナーは働いていない、片働きの想定です(共働きのパターンはこのあと計算します)。パートナーと子どもは、働いている人の公的健康保険に、追加の保険料なしで入れます(家族保険)。

前回は「手取り2300ユーロ」で計算したんですが、調べ直したら、普通の飲食店でこれをもらうのはかなり難しい。最低賃金(時給13.90ユーロ)でフルタイムだと、結婚して子ども2人の人で手取り約1900ユーロ、独身だと約1700ユーロです。手取り2300ユーロには額面で月3000ユーロくらい、時給にして17ユーロ以上が必要になります。

入ってくるお金

  • 手取り 1900ユーロ(最低賃金でフルタイム)
  • チップ 400ユーロ
  • 子ども手当(Kindergeld) 518ユーロ(1人259ユーロ×2人)
  • 合計 2818ユーロ

出ていくお金

  • 家賃(管理費込み、75平米) 1230ユーロ
  • 光熱費 200ユーロ
  • 食費 600ユーロ
  • 携帯 30ユーロ(大人2人分。1人は無制限のSIM)
  • 家のネット 0ユーロ(解約して携帯のテザリング)
  • ガソリン 125ユーロ(月100〜150ユーロ)
  • 車の保険・税金・車検・タイヤ 100ユーロ(年1200ユーロくらいをならして)
  • 子どもの通学定期 86ユーロ(43ユーロ×2人)
  • 受信料(Rundfunkbeitrag) 18.36ユーロ
  • 合計 約2390ユーロ

決まった支払いをしたあとに残るのは約430ユーロ。2023年の計算(620ユーロ)より減りました。前回は手取りを高く見積もりすぎていたのと、車の保険などを入れていなかったのもありますが、家賃が100ユーロ上がったのも効いています。これで子どもの服や外食、旅行まで回すのは、正直かなりキツいです(笑)

家賃は、わが家は75平米で管理費込み1230ユーロです。デュッセルドルフの募集家賃の平均は今、1平米あたり約14.9ユーロで、1年で4%ほど上がっています。75平米だと家賃だけで約1120ユーロ、ここに管理費が乗るので、うちはまだ安い方だと思います。

食費は、ドイツの家計調査をもとにした計算だと、4人家族で月約600ユーロ。感覚的にもだいたいそのくらいです。

子どもの通学定期は、デュッセルドルフのRheinbahnの「Deutschlandticket Schule」で、自分で買うと月43ユーロです。学校が遠くて交通費補助の対象になる子は、自己負担が1人目14ユーロ、2人目7ユーロまで下がります。ここでは2人が自費で買う想定にしました。

車は、ガソリン以外に保険、税金、車検、タイヤ交換で年900〜1700ユーロくらいかかります。表ではならして月100ユーロにしました。詳しくは車の記事に書きました。

収入が少ない家庭が知っておきたい補助

片働きの家族のように収入が多くない家庭は、子ども手当とは別に、次の補助を受けられる場合があります。

  • 児童加算(Kinderzuschlag) 子ども1人あたり最大で月297ユーロ
  • 住宅手当(Wohngeld)
  • これを受けている家庭は、学用品(年195ユーロ)、遠足や給食、習い事やクラブの補助(月15ユーロ)なども出ます(Bildung und Teilhabe)

対象になるかどうかは、Familienkasseのサイトにある「KiZ-Lotse」で数分で確認できます。もらえるのに申請していない家庭は、けっこう多いと思います。

共働きの場合(パートナーが月1000ユーロ稼ぐ)

同じ4人家族で、パートナーが週20時間くらいのパートに出て、手取りで月1000ユーロ稼ぐパターンも計算してみます。時給13.90ユーロなら、額面で月1200ユーロくらいです。

入ってくるお金

  • 片働きの合計 2818ユーロ
  • パートナーの手取り 1000ユーロ
  • 合計 3818ユーロ

出ていくお金

  • 片働きの合計 約2390ユーロ
  • パートナーの交通費 63ユーロ(Deutschlandticket)
  • 合計 約2450ユーロ

決まった支払いのあとに残るのは約1370ユーロ。片働きとは、まるで別の家計です。

ただし、気をつけたいことが3つあります。

  • パートナーは月603ユーロを超えると家族保険から外れて、自分で健康保険に入ります。パート先で入るので、保険料は手取りの1000ユーロの中で引かれています
  • 児童加算や住宅手当は、収入が増えた分だけ減るか、対象外になることが多いです
  • 子どもが小学生なら、放課後の学童(OGS)や給食の費用がかかる場合があります。金額は収入で決まるので、市のサイトで確認してください

税区分の組み合わせ(3と5など)で月々の手取りは変わりますが、年に1回の税金の申告でならされます。

一人暮らしの場合

デュッセルドルフ近郊の日本食レストランで働く、20代を想定しています。

入ってくるお金

  • 手取り 1500ユーロ
  • チップ 400ユーロ
  • 合計 1900ユーロ

周りの日本食レストランだと、このくらいがよくある数字です。ちなみに最低賃金でフルタイムなら、独身で手取り約1700ユーロになります。

出ていくお金

  • 家賃 650ユーロ
  • 光熱費 100ユーロ
  • 食費 250ユーロ
  • 携帯 18ユーロ(無制限のSIM、家のネットなし)
  • 交通費 63ユーロ(Deutschlandticket)
  • 受信料 18.36ユーロ
  • 合計 約1100ユーロ

決まった支払いをしたあとに残るのは約800ユーロです。

家賃は、安い人で500〜600ユーロ台。街中で40平米・2部屋なら、700ユーロでも今はいい方だと思います。家賃が暮らしを一番圧迫しているのは、一人暮らしでも同じです。

食費は、統計だと一人暮らしで月約240ユーロ。まかないが出る店なら、もう少し抑えられます。

Deutschlandticketは、2023年に月49ユーロで始まったのが、今は63ユーロです。

実際に貯金できるのはいくら?

ただ、ここまでの計算には、服や日用品、外食、医療費、遊びのお金が入っていません。車もガソリン代だけです。

ドイツの家計調査(2023年)を見ると、手取り2600〜3600ユーロの家庭は、服や家具・日用品、医療、遊び、外食などに月800ユーロ前後使っています。共働きの例が入る手取り3600〜5000ユーロの家庭だと、月1100ユーロくらい。手取り1500〜2000ユーロの一人暮らしでも、月600ユーロくらいです。

これを統計どおりに使うと、片働きの4人家族は赤字です。切り詰めてやっと、貯金に回せるのは月0〜100ユーロくらい。共働きなら200〜500ユーロ、一人暮らしなら200〜400ユーロくらいが、現実的なところだと思います。

もう一つ。ドイツの統計で「貧困のおそれがある」とされるラインは、大人2人と14歳未満の子ども2人の家庭で、手取り月3036ユーロです(2025年)。片働きの家族は、チップと子ども手当を入れても2818ユーロなので、このラインより下になります。

だからこそ、4人家族のところで書いた補助(Kinderzuschlag、Wohngeld)は、必ず確認してほしいです。子ども2人なら、児童加算だけで最大で月594ユーロ。これがあるかないかで、暮らしの余裕はまったく違います。

ちなみにパートナーがミニジョブ(月603ユーロまで)なら、家族保険に入ったまま、その分がそのまま手取りに乗ります。フルの共働きでなくても、家計はかなり変わります。

2023年から変わったこと

  • 最低賃金 12ユーロ→13.90ユーロ
  • 子ども手当 250ユーロ→259ユーロ
  • Deutschlandticket 49ユーロ→63ユーロ
  • わが家の家賃 1130ユーロ→1230ユーロ

実感としては、ほぼ全部上がりました。その中でも、家賃が一番重いです。

実際にやっている節約

携帯のSIMを無制限のものにして、家のネットを解約しました。パソコンもテレビも、携帯のテザリングでつないでいます。

うちのプランは「1日10GBまで」と書いてあって、データが足りなくなるとメッセージが来て、「weiter(続ける)」と返すと2GBずつ足される仕組みです。1日10GBはなかなか使わないので、これで十分足りています。

Check24で2026年10月に調べると、無制限のSIMは月17.99ユーロから。家のネットの一番安いプランは、最初の2年の平均で月19.16ユーロ、3年目から月29.99ユーロでした(ルーターは別)。ネットをたくさん使う人ほど、SIM1本にまとめるのはアリだと思います。

あとはスーパーの使い分け。これだけで月の食費はけっこう変わります。

イレギュラーな支出

計算上は残るはずのお金が、実際にはなかなか残らないのは、こういう出費があるからです。

  • 引っ越しの敷金(家賃の3か月分まで)
  • 年に1回の光熱費の精算(Nebenkostenabrechnung)での追加請求
  • ビザの更新費用
  • 保険が効かない歯の治療
  • 無賃乗車の罰金(60ユーロ)
  • 服、靴、化粧品
  • たばこ、お酒

まとめ

  • 決まった支払いのあとは、片働きの家族で約430ユーロ、共働き(パートナー手取り1000ユーロ)で約1370ユーロ、一人暮らしで約800ユーロ残る。服や外食まで入れると、貯金できるのはそれぞれ0〜100、200〜500、200〜400ユーロくらい
  • 収入が少ない家庭は、子ども手当以外の補助(Kinderzuschlag、Wohngeld)を必ず確認する
  • 固定費は、携帯と家のネットのように「まとめられるもの」から見直す

ドイツに来たばかりの人には、こちらの記事も役に立つと思います。

ってことで、厨房からは以上でーす!!