「プロと未経験者、いいとこ取りチームのつくりかたを考えてみた話」
お疲れ様です!
今日は「プロを雇うべきか、飲食未経験者だけで回すべきか」という永遠のジレンマについて書きたいと思います。あのモヤモヤ、ちょっと言語化してみますね。
1. “プロ集団こそ正義”という王道ストーリー
まずは王道の考え方を整理します。よく耳にするのは「プロを揃えれば味もサービスも安定する」という話です。テレビの人気シェフ特集でも、だいたい「腕は一流、こだわりも一流」みたいな流れです。
でも、ここで一歩下がって数字を置いてみましょう。
プロ5人 × 平均月給35万円 = 人件費175万円。
テナント料・仕入れ・光熱費を足すと、かなり痺れる金額になります。
2. 王道のウラ側に潜む“こだわり衝突”
プロ同士が集まると、こだわり戦争が起こりやすいです。例えば「盛り付けこだわり派 vs 盛り付けシンプル派」で30分ディベート、みたいなやつです。会議は熱いですが、その分オペレーションが遅れがちです。
一方、素人だけのチームだと「まず包丁ってどれ使えばいいですか?」みたいな話からスタートします。学習コストが雪だるま式に膨らむので、今度は時間が足りません。
3. その葛藤、ちゃんとツラい
この板挟み、店主のメンタルを削ります。
「プロは高いし扱いが難しい。でも未経験者だけじゃ不安」
これ、誰にも言いづらい本音です。わかります。
4. ハイブリッド編成という選択肢
そこで出てくるのが“プロ1人+育成枠”モデルです。プロが味の軸を決め、素人(というか伸びしろ枠)がオペレーションを覚えるやり方ですね。数字で見るとこんなイメージです。
- プロ1人:月給40万円
- 育成枠4人:月給22万円 × 4 = 88万円
- 合計128万円
先ほどのフルプロ体制より月47万円ほど浮きます。よく見ると、家賃1か月分くらいの差が出るので、かなり大きいです。
5. プロの負担を減らす3つの仕組み
ただし「プロ1人に全部丸投げ」は地獄ルートです。なので負担軽減の仕組みをセットで用意します。
- 標準レシピ化
- 10gのブレを許容範囲に設定し、味の再現性を担保するシートを作ります。
- 動画マニュアル
- 成形や盛り付けをスマホで撮影し、スタッフLINEに置きます。新人は何度も巻き戻して覚えられます。
- タイムテーブル共有
- 「18:00までにA下ごしらえ」「19:00までにB仕込み」というToDoをホワイトボードで可視化し、誰でも進捗を確認できる状態にします。
これらは“プロの頭脳”をドキュメント化して「店の資産」に変える作業です。プロが休んでも、店が回りやすくなります。
6. というわけで:視点チェンジで心が少し軽くなる話
プロか素人かで迷うより、「場の設計」を先に決めるほうが持続しやすいです。極論、仕組みさえ整えば“ちょいプロ+熱量枠”でもおいしい料理は提供できます。だからこそ、人材の“質”だけに目を向ける前に、プロが知識を落とし込みやすい仕掛けを考えてみてください。
もし今、「プロが一人辞めたら終わる…」と夜な夜な不安になっているなら、まずはレシピ動画を撮ってみるところから始めてみると良いかもしれません。今日のスープの煮込み時間を測って、メモを貼るだけでも明日はちょっと楽になります。
まとめ
- 王道の“プロ集団=最適解”にはコストと衝突リスクが隠れています。
- “素人だけ”も学習コストが重く、結局オペレーションが崩れがちです。
- 間を取った“プロ1人+育成枠”モデルなら、コストを抑えつつ味の軸を守れます。
- キモは「プロの知識を可視化し、共有する仕組み」を同時に作ることです。
「人をプロとして採用するより、育つ土壌を作ったほうがラクですよ」という視点が、あなたの深夜の溜息を少し軽くできたらうれしいです。
