
この記事では、美味しいまかないを作れるようになる方法をご紹介します。
調理師学校を卒業したての方や、未経験でキッチンスタッフになられた方は営業だけでも大変なのに、まかないまで作るとなると大変ですよね。
この徹底解説を読めば、美味しいまかないが時間内に作れるようになります。
まずは100食を目指そう
この記事を書いている僕は、料理人歴11年ほど。
ここ2年ほどは週5でまかないを作っています。
「美味しいまかないを時間内に作るにはどうしたらいいですか?」とよく聞かれますが、
その答えは、「状況による」なのですが、僕は「とりあえず100食くらい作ればできるようになるよ」と答えます。
だいたい入店したばかりだと日々の仕込みや営業をこなすので精一杯だと思うので、まかないを任されるとしても週1回だと思います。
ということは週1回×4週間×12ヶ月=48回
実際自分は要領が悪かったので、週一回のまかない当番でまともに作れるようになるまで2年弱かかりました。
なので要領のいい方だともっと早いかもしれませんが、いったん 100食を目指してみるというのが良いと思います。
正直、入ったばかりの子に週5でまかないを任せる店はそうそうないと思うので、週2でも1年はかかってしまうので、もし融通をきかせてもらえる職場であれば思い切って週5でやらせてもらえれば、ものすごい疲れるとは思いますが 早く上達したいストイックな人にはオススメです。
100食作っても下手ななやつはいるよ、なんて声が聞こえてきそうですがそういう人はだいたい準備もろくにせずに当日に場当たり的に作っている人が多いです。
ずばり最初は準備が全てです。
店の方針によりけりだとは思いますが、まずは悪くなってしまいそうなもの、余っている食材はないか前日のうちに先輩に聞きましょう。
経験のないころは何を作ればいいのか、何がまかないに適している料理なのか全くわからないと思うので余っている食材からグーグルなどでレシピ検索してみるのが一番の近道だと思います。
また、余っているものから美味しいまかないを作ると料理長からも食材管理者からも感謝されるのでいいことづくめです。
初心者のうちは何を作るかいきなり考えるより、「この食材で量を作れて、かつみんなにウケるのは何か…」というのを考えることに時間を使った方が良いです。
そして作るものが決まったら、できるだけ当日にすることを減らせるよう努力することです。
使う食材のカットなどは全て前日に終わらせておく、もし自信がないならレシピを小さいメモ帳に書いておく、煮込み系なら火を入れておいて温めるだけにしておくなどです。
まかないのプレッシャーに押しつぶされそうになっていた人で、最高3日前から作り始めた人を見たことがありますが、それはさすがに早すぎです(笑)
とにかく最初のころは考えることが多すぎて思っている以上に作業が進まないので、あれこれ考え過ぎずに作業をひとつひとつ終わらせらるようにした方が良いと思います。
加えて考えるべきことは明日の営業には誰がいるか…ということです。毎日同じメンバーで働ける店なら関係ないですが、実際そういう店は少ないと思います。
例えば肉をドカンと食べたい人、色々な種類のおかずを食べたい人、毎晩の深酒で麺類しか食べたくない人、料理人のくせに濃い味付けのおかずでご飯をかきこみたい人、十人十色です。
もちろん全員の好みに合わせることはできませんが、なるべく最適解を見つけるようにします。
例えば、丼ものが好きな人と色々食べたい人の場合は、メインと副菜を作って色々食べたい人の分は丼にしない、などなど気配りをするなど。
あとは、前日のまかないと似たようなメニューにならないようにすることも大事です。
現在の自分のまかないプラン&一週間の献立
週5でまかないを作るようになってからはあまりにも考えるのが大変で、ある時からジャンルを固定することにしました。
- 月曜日 和食+先週の余りもの ◎例 ブリのカマ焼き 高菜の土鍋ご飯 味噌汁
- 火曜日 休み
- 水曜日 鉄板料理 広島焼 和風サラダ 味噌汁
- 木曜日 イタリアン ボロネーゼ ルッコラサラダ 野菜スープ
- 金曜日 カレー 牛筋カレー 大根サラダ 味噌汁
- 土曜日 丼もの かつ丼 味噌汁
何でも作っていい状況より、食材が決まっている、ジャンルが決まっている方が圧倒的にメニューを決めるのが簡単です。
あとは、少し余裕が出てきたら、その時の季節、気温に応じて料理を決めらるようになると、なお良しだと思います。
簡単な例だと、暑い日は冷麺、冷やし中華、寒い日は鍋焼きうどんなどなど。
100食作った後の未来
初心者のうちはどうしても時間に間に合わず、先輩にせかされたり、出来上がったものを見て文句を言われたり散々ですが、徐々にそれも減ってきます。
また、料理長や店長の気まぐれで「あれが食べたい」なんてリクエストにもスマートに応えられるようになります(笑)
要は世の人々が持つイメージ、料理人=どんな食材でも美味しいものに変えてしまう、という存在に近づいていけるということです。
「明日のまかない当番は、○○さんだ、やった、楽しみだなー」なんて言われたり、前回うまく作れたものをもう一度食べたいと言われることも増えます。
どんどんレシピを見なくてもつくれるメニューが増えて、まかないが恐怖から楽しみに変わります。
営業のメニューよりうまいと言われたり、「これ明日からメニューに加えたいからレシピ書け」なんて料理長から言われることもあると思います。
とにかくまかないをうまく作れるようになるとみんなの仕事のモチベーションも上がり、健康状態すらもよくすることが出来て、最終的には自分のモチベーションも常に保てるようになるので、ぜひ前日からの準備を頑張って美味しいまかないを作れるよう努力しましょう!
まとめ
とにかく前日のうちにできる作業は全て終わらせておく
場当たり的に作らずに、レシピを参考にした上で、自分のオリジナルを加えられるか考える
当日いるスタッフの好み、苦手をできるだけ把握しておく
[…] […]