最近はめっきり外に出ていませんが、街行く人々がお持ち帰りした袋を持って歩いている所を見ると、ほわっと安心します。
コロナの影響で収入が減っても人々はおいしいものを求めているんだなあ。
まあドイツ人ってホントに料理することに興味ない人多いってのもあるんですが…。僕が初めてドイツに来てホームステイした家のお母さんはジャガイモとパスタを茹でられるだけで「私は料理ができる!」と言い張ってました。
ということで…(笑)今日はお持ち帰りの差別化について考えてみたいと思います。
お持ち帰りの味について
やはり当たり前ですが、お持ち帰りということは多少冷めてから料理を食べることを考えてメニューを設計しなければなりません。
レストランで食べて行ってくれるお客さんと同じ作り方、盛り付けでは家でふたを開けた瞬間、期待してもらえないし食べたときにも感動してもらえない。
冷めれば肉は固くなるし、揚げ物の衣はサクサク感を失ってしまう。
加えて、温度について考えると、料理が熱いうちはちょうどいい塩加減でも体温くらいまで下がると味は濃く感じてしまうようになるし、それ以下まで冷めると物足りなく感じる場合もあります。
それらの点も踏まえて、料理の試作では一度お持ち帰り容器に詰めて、20分後くらいに味見してみることも大事です。
そしてふたを開けた時の「香りを設計すること」もめちゃくちゃ大事です。
お持ち帰りの盛り付け
このSNS時代に盛り付けが残念だと、一気にお客さんの期待値は下がります。
間違いなくお持ち帰りで一番怖いのは、帰り道の運搬でめちゃくちゃになった盛り付けのままキラキラのインスタの世界に放り込まれること(少しで良いから盛り付けなおして!)
その点も考えて、熱いもの盛り付けるときはなるべく熱に弱い食材を入れない。運搬の振動にも耐えられるようきつめに詰める。
汁気のあるものは絶対に専用のアルミホイルなりカップなりを使って見栄え良く分ける。薬味も分けてあると個人的にはとても嬉しい。
あとはとっても個人的な意見になってしまいますが、黒いポリ容器の小分けにできるスーパーの幕の内弁当的盛り付けはかなりがっかりしてしまうので、ぜひあの黒いポリ容器を世界から撲滅していただきたい(笑)
お持ち帰りの容器、袋
実はここが一番自分の差別化できるんじゃないかと思っているところで、都市部のお店だと割とオシャレな容器、袋っていうのは当たり前だと思うんですが、田舎の方だと普通の白い袋だったり、黒いポリ容器(笑)だったりすると思います。
まああの飾らない感じも実は好きです。
でも差別化という点ではまったくダメで、自分はここに一番力を入れたいと考えています。
「あの袋は…○○○かぁ、食べたいなぁ」
と思わせられるようなお持ち帰りの袋。
それをデザイン出来れば、その辺の壁に高い広告料を払って宣伝したり、インスタやフェイスブックに広告料を払うより効果があると思います。
デザインで勝負するのか、袋の材質で勝負するのか、ロゴマークか色か…考えると楽しくなってきます。
再利用できるトートバッグみたいなものなら何度でも見て思い出してもらえるかも…。
ということで今日はこの辺で、おやすみなさい。