ドイツに来たばかりで、車を持ちたいけど維持費がどれくらいかかるか見当もつかない。
そんな悩みを持っている方、けっこう多いと思います。

実は先日、うちの従業員からまさにその質問をされました。
「車を持ちたいけど、税金とかガソリン代とか、全部でいくらかかるのかまったくわからないんですよ」と。

若いうちにドイツに来て、日本で車を持った経験がないと、何から調べていいかすらわからないですよね。

この記事では、ドイツ在住20年の僕が、車にかかる維持費の全体像と具体的な金額をまとめました。
読み終わるころには、自分が買える車のイメージと、月々いくらかかるのかがざっくり計算できるようになっているはずです。

結論:ドイツの車の維持費は月150〜300ユーロが目安

先に結論を言うと、ドイツで中古の小型〜中型車を持った場合、月々の維持費はだいたい150〜300ユーロくらいです。

内訳としてはこんな感じになります。

  • 自動車税(Kfz-Steuer):年間50〜150ユーロ
  • 自動車保険(Kfz-Versicherung):年間400〜800ユーロ
  • ガソリン代:月50〜150ユーロ(走行距離による)
  • 車検(HU/TÜV):2年に1回、約100〜150ユーロ
  • タイヤ交換:年2回で約200ユーロ
  • メンテナンス・修理費:年間200〜500ユーロ

もちろん車種や走行距離で変わりますが、このくらいの幅に収まるケースが多いです。
ここから、それぞれの項目を詳しく見ていきます。

自動車税(Kfz-Steuer)は排気量とCO2で決まる

ドイツの自動車税は、エンジンの排気量(Hubraum)とCO2排出量の2つで計算されます。

ガソリン車の場合、排気量100ccあたり2ユーロが基本です。
これに、CO2排出量が1kmあたり95gを超えた分について、1gあたり2〜4ユーロが加算されます。

たとえば排気量1400ccでCO2が120g/kmのガソリン車なら、年間の税額はだいたい80ユーロ前後になります。
ディーゼルの場合は100ccあたり9.50ユーロなので、同じ排気量でもガソリン車より高めです。

ちなみに、電気自動車は2035年末まで自動車税が免除されています。
中古で電気自動車を買っても、前のオーナーの免除期間を引き継げるので、これは大きなメリットですね。

ドイツ連邦財務省のサイトにKfz-Steuer-Rechnerという計算ツールがあるので、気になる車があれば事前にチェックしてみてください。

保険は「初心者」だと高い。でも節約方法はある

ドイツで車を持つなら、最低でもHaftpflichtversicherung(対人対物の強制保険)への加入が必須です。

2026年時点の相場で言うと、Haftpflichtだけなら年間250〜500ユーロ程度。
Teilkasko(部分カスコ)を付けると350〜700ユーロ、Vollkasko(フルカスコ)だと600〜1500ユーロくらいが目安になります。

ここで重要なのが、Schadenfreiheitsklasse(SF-Klasse)という無事故等級です。
日本の自動車保険と似た仕組みで、事故なしの年数が長いほど保険料が安くなります。

逆に言うと、初めてドイツで車を持つ人はSF-Klasse 0からのスタートなので、保険料がかなり高くなりがちです。
僕の周りでも、最初の1〜2年は保険だけで年間1000ユーロを超えたという話はよく聞きます。

節約のコツとしては、CHECK24やVerivoxといった比較サイトで見積もりを取ること。
同じ条件でもアンビーター(保険会社)によって数百ユーロの差が出ることは珍しくありません。
あとは、年払いにすると5〜10%の割引があるケースも多いです。

ちなみに僕はHUKに加入しています。安いしサービスも充実しているので満足しています。

ガソリン代は今、かなり高い

2026年4月現在、ドイツのガソリン価格は歴史的に見てもかなり高い水準です。

Super E10が1リットルあたり約2.10ユーロ、ディーゼルは約2.30ユーロまで上がっています。
中東情勢の影響やCO2税の段階的な引き上げが重なって、ここ数カ月で急激に値上がりしました。

2026年4月からは、いわゆる「オーストリアモデル」が導入されて、ガソリンスタンドが値上げできるのは1日1回、12時のみというルールに変わりました。
値下げはいつでもOKなので、12時直前に給油するのが一番安くなる可能性が高いです。

月のガソリン代がいくらになるかは、通勤距離で大きく変わります。
たとえば片道15kmの通勤で月20日走るとすると、燃費が15km/Lの車で月40リットル。
2.10ユーロ/Lなら月84ユーロくらいですね。

週末に買い物や遠出もするなら、月100〜150ユーロは見ておいた方がいいでしょう。

車検とタイヤ交換も忘れずに

ドイツの車検(Hauptuntersuchung、通称HU)は2年に1回です。
費用は100〜150ユーロ程度で、日本の車検と比べるとかなりシンプルで安いですよ。

ただし、HUで不備が見つかると修理が必要になります。
古い車だと修理代で数百ユーロかかることもあるので、中古車を買うときは次のHUがいつかを必ず確認してください。

タイヤ交換も見落としがちなコストです。
ドイツでは4月ごろに夏タイヤ、10月ごろに冬タイヤに交換するのが一般的。
交換費用は1回あたり80〜120ユーロで、年2回なので200ユーロ前後になります。

メンテナンス費も少し余裕を持っておく

オイル交換やブレーキパッドの消耗など、日常的なメンテナンスにも費用がかかります。
年間で200〜500ユーロくらいは予備費として確保しておくのがおすすめです。

特にドイツでは車を10年以上乗るのが普通なので、古い車ほどメンテナンス費はかさむ傾向があります。
とはいえ、日本のように13年超で税金が上がる制度はないので、その点はドイツの方が優しいですね。

維持費を抑えるなら、こんな車がおすすめ

維持費をなるべく抑えたいなら、以下のポイントを意識するといいです。

  • 排気量は小さめ(1000〜1400cc)を選ぶ → 自動車税が安い
  • ガソリン車を選ぶ → ディーゼルは税金が高め
  • 人気のある車種を選ぶ → 部品が安く手に入りやすい
  • 年式5〜8年くらいの中古車を狙う → 値落ちが大きく、でもまだ状態がいい

具体的には、VW PoloやGolf、Opel Corsa、Skoda Fabiaあたりが定番です。
部品の入手もしやすく、修理代もそこまでかかりません。

日本車のToyota YarisやHonda Jazz、日産のMicraも、ドイツで手に入りますし故障が少ないので人気があります。

まとめ:車があるとドイツ生活の幸福度が上がる

ここまで読んで、「思ったよりかかるな」と感じた方もいるかもしれません。

でも僕が伝えたいのは、車がある生活のメリットは維持費以上のものがあるということです。

たとえば、都会の中心部で家賃700ユーロのアパートに住むよりも、少し離れた場所で家賃500ユーロの広い部屋に住んで、浮いた200ユーロの一部を車の維持費に回す。
そうすると、週末にIKEAに行ったり、オランダやベルギーにドライブしたり、生活の自由度がまるで違ってきます。

ドイツは車社会です。
電車やバスだけでは行けない場所も多いし、まとめ買いの荷物を運ぶのも車があると圧倒的にラクになります。

維持費の目安がわかったら、まずはmobile.deやAutoscout24、Kleineanzeigeで中古車を眺めてみてください。
「自分にも買えそうだな」と思える車が、きっと見つかるはずです。

ってことで、今日はドイツの車の維持費についてまとめてみました。
何か質問があればコメント欄でどうぞ。

厨房からは以上でーす!!