今日久しぶりにドイツ生活について書いてみたいと思います。
ドイツには日本とは大きく異なる文化と慣習があります。違いは言語だけでなく、日常生活、食事、仕事環境、教育といった様々な側面に影響を及ぼします。今回は、その違いを紹介してドイツ生活をより理解し、楽しむ手助けになればと思います!
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日常生活の違い
挨拶とコミュニケーション
ドイツでは、コミュニケーションは直接的で率直です。日本のように意味をくみ取る文化とは対照的で、初めて体験するとなかなか驚かされると思います。でもこの違いは文化であって、ドイツ人にとっては自然なものです。例えば、ドイツ人は問題が生じたとき、直接的にそれを指摘することがほとんどです。自分もこれに慣れてしまっている部分があって、日本の方に問題点を直接指摘してしまったりしてよく摩擦を生み出してます(笑)
これは日本人が直面する可能性のある最大の違いの一つで、理解しておくとドイツでの生活がよりスムーズになります。
時間に対する価値観
ドイツ人は「Pünktlichkeit(ピュンクトリヒカイト)」つまり「時間厳守」を重視します。
とはいえ、日本ほどの時間厳守とは程遠く、業者さんや電車は基本的に遅れてくることがほとんどなので、ドイツでは時間に対しては何も期待しないことが、自分のメンタルを保つためにも重要になってきます。
日本は、仕事や時間に対しての要求が異常に高い国なので、そのレベルを他国で求めるのはまったく無理と思った方がいい。
このブログでも何度か書いていますが、世界から見れば、日本は異常な国です(笑)
プライバシーの尊重
ネット上でもプライバシーの保護は重要視され、個人情報の扱いには特に注意が払われます。ドイツではプライバシーの保護が強く重視されているので、これを理解して尊重することは非常に重要です。
自分の知り合いにも、フェイスブックやインスタに自分がどこにいるのかわかる形で投稿されるのを極端に嫌がる人がいましたが、過去に政府から個人情報を厳しく管理されたこともプライバシーの保護に敏感になる人が多いという話を聞いたことがあります。
食事の違い
晩御飯は冷たい物を食べる
ドイツでもカルテスエッセンと言って、夜には冷たい物を食べる家庭がほとんどです。最近の若い家庭などでは違ってきているかもしれませんが、まだまだ一般的には夜にはパンとチーズとピクルス、良くてハムみたいなところが多いと思います。
自分がホームステイしていた頃などは、「手抜き」の冷凍ピザが一番のごちそうでした(笑)
あとは、夕方にやたらアイスを食べる人が多いので、晩に食事らしい食事をしない人も多い印象です。
ブロートツァイト(Brotzeit):ドイツのブレッドタイム
ドイツでは、”Brotzeit”という独特の食事の時間があります。これは日本のおやつの時間とは異なり、通常パンとチーズ、肉、ピクルスなどで構成され、ビールとともに楽しまれます。特にバイエルン地方では一般的な習慣で、仕事の合間や遅い朝食としてよく食べられます。このようなドイツ独特の食事の文化を理解することは、ドイツの生活を理解し、楽しむ上で重要です。
自分が住むNRWでは、あまり聞いたことがない言葉ですが…。
ドイツのビール文化
ドイツと言えばビールです。ドイツのビール文化は非常に深く、各地方に独特のビールスタイルが存在します。ビールは、食事とともに、または社会的な場で楽しまれています。
日本の「居酒屋」文化と似ていますが、ドイツではビアガーデンやビールフェスティバルといった独特の文化があります。また、ドイツではビールの品質を保証する「ビール純粋令」が存在します。このように、ビールはドイツの生活と密接に結びついており、ビール文化を理解することはドイツでの生活を理解する上で重要です。
自分の経験でいうと、サッカーの練習後に皆で、ビールを何杯も飲む姿には面を食らいましたし、酒の弱い自分には運動後のビールはかなりきつかった思い出が…。
とはいえ自分も今やどっぷりビール文化に染まって、何かあればすぐにビールが飲みたくなります(笑)
ドイツのエコロジー意識:瓶の再利用
ドイツでは環境保護の一環として、ビール瓶や他の飲料瓶の再利用が一般的です。これは日本とは異なる習慣で、初めて見た時には驚くかもしれません。ドイツでは多くのビール瓶が「Pfand」(デポジット)制度によって再利用されます。購入時にデポジットを支払い、空き瓶を返すとそのデポジットが返却されます。この制度は環境を保護し、リソースを有効に利用するためのものです。このようなドイツ独特のエコロジー意識を理解することは、ドイツの生活を理解する上で重要です。
スーパーにある機械に返却すると、瓶が8セント、ペットボトルと缶が25セント返ってくるので、拾い歩いている人もかなりいます。
自分も目の前に缶が落ちていたら、周りを確認して拾います。
仕事環境の違い
ワークライフバランス
ドイツでは、仕事と生活のバランスが重視されます。日本では働き方改革が進んでいますが、ドイツでは長い休暇や短い労働時間など、仕事とプライベートのバランスをとることが一般的です。これは、ドイツの労働法が従業員の権利を保護するために設けられた多くの規定によって支えられています。このワークライフバランスの文化を理解することは、ドイツでの働き方を理解する上で重要です。
休暇の取り扱い
ドイツの有給休暇制度は日本とは大きく異なります。ドイツでは労働者は年間最低20日の有給休暇が保証され、多くの企業ではそれ以上の日数が提供されます。一部の地域ではカーニバルやワイン祭りなどの地域の祝日もあります。このような長期の休暇文化を理解することは、ドイツでの働き方を理解する上で重要です。
柔軟な勤務時間
ドイツ特有のフレキシブルな労働時間制度である「フレクゼィタイト」について説明します。この制度は、労働者が自分の働く時間をある程度自由に決められるというものです。たとえば、一日の始まりや終わりの時間、休憩時間などを自分で決めることができます。ただし、一週間または一ヵ月の総労働時間は規定されています。この制度は、個々の労働者が自分の生活スタイルに合わせて働けるようにするためのもので、ドイツの働き方を理解する上で重要です。
自分が身を置く、飲食業界ではもちろんそこまでフレキシブルとはいきませんが、出勤時間や退勤の時間に対しては大らかな雰囲気はあります。
たとえば子供が体調を崩した…などの問題が起きれば、「早く帰って面倒みてあげな!こっちは大丈夫だから!」と言ってくれる人は多いです。
教育の違い
ドイツの教育システム
ドイツの教育システムは、日本とは大きく異なります。ドイツの教育は、子供の年齢や能力に応じてさまざまなタイプの学校に分かれています。これにより、各生徒の個々の能力や興味に合わせて教育が提供されることを目指しています。このようなドイツ独特の教育システムを理解することは、ドイツの社会を理解する上で重要です。
ドイツの大学教育
ドイツの大学教育もまた、その質とアクセスの容易さで世界的に知られています。多くの大学では授業料が非常に低いか、または無料で、海外からの学生にも開かれています。また、ドイツの大学では自己学習と研究が重視され、学生は自分の学習を自分で計画することが期待されます。このようなドイツ独特の大学教育を理解することは、ドイツの教育文化を理解する上で重要です。
まとめ
ドイツには日本とは大きく異なる文化と慣習があります。これらの違いは、日常生活、食事、仕事環境、教育といった様々な側面に影響を及ぼします。ドイツ生活をより深く理解し、楽しむためには、これらの違いを理解することが重要です。ホントにざっくりですが、ドイツと日本の違いについて書いてみました、誰かの助けになれば幸いです。質問があればここでもツイッターでもインスタでもいいのでお待ちしております!
厨房からは以上でーす!