自分はよくちきりんさんの日記や、メゼババの高山さんのVoicyを聞いているんだけど、「自分の市場価値を考えてみよう」みたいな話が良く出てきます。
それについて最近、自分でもちょっと考えてみたので書いておきます。
海外で一番高く評価されるのは寿司職人だ
飲食業に限った話だけどこれはもう、間違いないですよね。
異論はないはずです。
とくに高級店で握れるような人には、結構な額を積んででも来てほしい、みたいな話はデュッセルドルフレベルでもよく耳にします。
僕レベルですら、ロヴァンを辞めたときに、「次のお店は決まってるの?決まってなかったら良いお店があるんだけどどう?お金持ちのオーナーさんがお寿司屋さんで星を狙っててそこの料理長を探してるらしいけど、興味ない?」みたいな。
自分は、寿司をひたすら作るのは作業みたいに思えてしまってあまり好きじゃないし、そもそもそこまで経験もなかったから辞退させてもらったけど、人によっては飛びつくような誘いだと思います。
個人的なパーティーとかで、寿司を握るとめちゃくちゃチヤホヤされるので、そういう場で握るのは大好きです!(子供たちの間でもヒーローになれる)
でもこの状況が、そのことを物語っているよね。
日本人ですら、寿司があれば何より喜んじゃう。なんだかんだ寿司で喜ぶのは外国人だけじゃない。
そう考えると、やっぱり、悔しいけど、顧客が求めてるのは寿司だし、もっと言うとロールとかだよね…って心から思います。
お寿司の料理教室なんかを開いても、確実に需要はあるはずです。
いくら自分の強みは居酒屋料理ですって言ったって
まあ、そんなのだーれも興味ないし、結局寿司かラーメンなわけだよね。
上品できれいに盛り付けられた気の利いた小鉢料理なんかより、派手にソースがかかってるドラゴンロールみたいなのが求められているんです。
自分の分野だとつい奇をてらいたくなるけど、他のことで考えてみるとよくわかる。
カラオケで歌う曲は誰もが知っている売れ専のメジャー曲だし、読みたい漫画はワンピースだし、気になる映画は全米が泣いたやつだ。
誰が出てるかもわからない、暗いテーマの映画なんて自分だってそうそうみたいとは思わないですよ。
何も自分のように、寿司とラーメン以外で勝負する!と言ってるような人の料理を否定するわけじゃないけど、王道で勝負しないと決めた時点でいばらの道が待っていることは覚悟した方がいいと思う。
だからもし自分ができることで、自分を高く売るとしたら、「めちゃくちゃドイツの寿司の王道を狙って極めた時」かなと。
ただそれをやって自分は幸せなのか。
もし寿司職人の方で、寿司が大好きでお金もめちゃくちゃ稼ぎたいなら、ドバイとか、アメリカとかでひたすら外貨を稼いで日本に帰るのがいいと思う。
そうは言っても、寿司はあんまりやりたくないしって人が海外にもたくさんいるから、うれなくて潰れていくお店もたくさんあるわけで。
寿司できるのにもったいないって、ホントによく言われるけど、僕からしたら全然もったいない話じゃなくて、「好きじゃないからやらないだけです。」
ホントそれだけ。
要は、自分が好きなことの中で、顧客からめちゃくちゃ求められてて、かつ供給がすくない分野を見つけられたら勝ちってことですね。
それを自分で見つけられる能力が、マーケット感覚ってやつなのかな。
なんとか自分を高く売れる市場を見つけられることを祈っています。
自分はなんも言えないですが!
それでは厨房からは以上でーす!